Overleaf は無料で使える?無料版・有料版・学生プランの違い
Overleaf は無料で使えます。 無料版でも LaTeX プロジェクトの作成・編集・コンパイルができ、プロジェクト数は無制限です。各プロジェクトに共同編集者を 1 人招待できます。学生も無料版を使えますが、Student(学生プラン)自体は有料です。大学の機関契約による利用は、これとは別の仕組みです。
「卒論を書くなら有料にすべき?」と迷ったら、まず共同編集の人数、コンパイル時間、変更履歴、必要な AI 機能を確認しましょう。論文という理由だけで課金する必要はありません。
確認日:2026 年 10 月 30 日。EasyLaTeX 編集チームが、Overleaf の公式情報をもとにまとめています。以下の価格は米ドル(USD)で、適用される税金は含みません。地域・通貨・支払周期・今後の変更によって金額が異なる場合があるため、最終的には購入画面を確認してください。
Overleaf の無料版でできること
公式の無料・有料プランの説明によると、ローカルに TeX 環境をインストールせず、ブラウザーで LaTeX プロジェクトを作成・編集・共有できます。
無料版で押さえておきたい点は次のとおりです。
- プロジェクト数は無制限:課題、レポート、論文を別々に管理できます。
- 各プロジェクトに共同編集者を 1 人招待可能:所有者とは別に招待できる人数です。アカウント全体で一度しか共同編集できない、という意味ではありません。
- コンパイル時間は Basic:複雑なプロジェクトでは上限に達することがあります。現在の公式表記に合わせ、古い記事にある固定の秒数はここでは使っていません。
- 変更履歴は直近 24 時間:全期間の履歴閲覧・復元とは異なります。
- Basic の AI 利用枠:現在は利用可能な AI ツール全体で 1 日 5 回。AI Assistant は含まれません。
したがって、「Overleaf の無料版には AI がない」という説明は正確ではありません。基本的な AI ツール、対話型の AI Assistant、利用回数を分けて考える必要があります。
一人で書く場合や、指導教員一人との共同編集で十分な場合は、正常にコンパイルでき、有料機能が不要なら無料版を使い続けられます。
Overleaf の料金:無料・学生・Standard・Pro を比較
以下は公式の米ドル料金ページに基づく比較です。年払いの欄は年間の請求額であり、毎月支払う金額ではありません。月額換算の丸めによる混乱を避けるため、年間総額を記載しています。
| 項目 | Free(無料) | Student(学生) | Standard | Pro |
|---|---|---|---|---|
| 月払い・USD | $0 | $13/月 | $25/月 | $45/月 |
| 年払い・USD | $0 | $98/年 | $199/年 | $399/年 |
| 各プロジェクトに招待できる共同編集者 | 1 人 | 10 人 | 10 人 | 無制限 |
| コンパイル時間上限 | Basic | Basic の 24 倍 | Basic の 24 倍 | Basic の 24 倍 |
| 変更履歴 | 直近 24 時間 | 全履歴 | 全履歴 | 全履歴 |
| 変更の追跡(Track changes) | 含まれない | 含まれる | 含まれる | 含まれる |
| AI 利用枠 | Basic:5 回/日 | Basic:5 回/日 | Standard:10 回/日 | Max、公平利用ルールの対象 |
| AI Assistant | 含まれない | 含まれる | 含まれる | 含まれる |
AI の回数は、対象ツール全体で共有する枠です。各ツールをそれぞれ 5 回使える、という意味ではありません。また、Pro の Max も利用条件が一切ないという意味ではありません。
個人プランでアップグレードされるのは契約者のアカウントです。共同編集者は契約者のプロジェクト内で一部の有料共同編集機能を使えますが、自分が所有する全プロジェクトまで自動でアップグレードされるわけではありません。
学生なら Overleaf の有料機能を無料で使える?
次の三つを区別しましょう。
- 通常の無料アカウント:学生も、それ以外の利用者も使えます。
- Student プラン:大学院生を含む、対象の教育機関に在籍する学生向けの有料プランです。学生であるだけで無料になるわけではありません。
- 大学の Overleaf Commons 契約:大学が契約していて参加資格がある場合、機関契約に含まれる機能を利用できます。同等の機能を個人で重ねて購入する前に確認する価値があります。
大学の契約を確認する手順は次のとおりです。
- 図書館や情報システム部門の案内を確認するか、Overleaf の大学一覧から所属先のページを探します。
- 既存の Overleaf アカウントの Account Settings で大学のメールアドレスを追加します。別アカウントを作る必要はありません。
- メール認証を完了します。SSO が必要な大学では、所定の入口からアカウント連携と認証を行います。
- Account Subscription で契約状態を確認し、プロジェクトで使える機能も確認します。
機関契約で全 AI 機能が使えるとは限りません。 現在の Commons 公式説明では、AI 利用枠は Basic で、AI Assistant は含まれません。大学側が AI 機能を無効にしている場合もあります。
すでに個人プランを契約している場合、Commons への参加で自動解約はされません。必要な機能が残るか確認してから、不要になった契約を自分で管理してください。
卒論・修論や共同研究で有料版を選ぶ目安
文書の名前ではなく、実際の作業で判断すると選びやすくなります。
| 利用状況 | 最初に確認すること |
|---|---|
| 一人で書く課題や短いレポートで、正常にコンパイルできる | まず無料版で実際の制限を確認 |
| 指導教員一人との共同編集で、全履歴や変更追跡は不要 | 無料版で足りる可能性がある |
| 複数の共著者に編集・レビュー権限が必要 | 大学契約を調べ、その後に各プランの人数上限を比較 |
| 長い論文でタイムアウトする | エラーと時間切れを区別し、大きな画像や重複処理を確認してから時間上限を比較 |
| 過去の版を長期間さかのぼって復元したい | 全履歴と変更追跡を比較 |
| 対話型 AI にソースを修正してほしい | Assistant の有無、利用枠、変更内容の確認・取り消し方法を比較 |
コンパイル時間を延ばしても、パッケージ不足、参照の誤り、構文エラーは直りません。コンパイルエラーの調べ方を参考に、失敗の原因がコードなのか、本当に処理時間が足りないのかを先に確認しましょう。
無料の LaTeX エディターを比較するなら:EasyLaTeX の試し方
自然言語での修正、コンパイルの問題調査、論文プロジェクトを一つの作業環境で扱いたい場合は、EasyLaTeX も自分の文書で比較できます。
確認日時点で、EasyLaTeX の無料プランには、新規ユーザー向け 150 クレジット、全体ストレージ 100 MB、最大 5 プロジェクト、コンパイル時間上限 5 分、全体のリアルタイム共同編集は最大 5 人と記載されています。共同編集の上限は全体に対するもので、Overleaf のプロジェクトごとの招待人数と同じ条件ではありません。
150 クレジットは新規ユーザーへの付与で、毎日補充される枠ではありません。消費量はタスクによって変わるため、Overleaf の AI 利用回数にそのまま換算することもできません。
まず小さなプロジェクトで、次の三点を試すと判断しやすくなります。
- EasyLaTeX の入門ガイドに沿って主ファイルとコンパイラーを選び、最初に PDF を生成します。
- 「概要のこの英文だけを簡潔にし、数値・数式・引用は変更しないで」のように、確認しやすい依頼を AI に出します。変更範囲を確認して再コンパイルします。
- 図表、参考文献、フォント、指定テンプレートを確認してから、本番の論文を移すか判断します。元のソースはバックアップしておきます。
EasyLaTeX で LaTeX プロジェクトを試す。ログイン後にプロジェクトを作り、まず一度コンパイルしてから、範囲を絞った AI 修正を試してみましょう。
よくある質問
Overleaf の無料版だけで卒論を書けますか?
書けます。十分かどうかは、プロジェクトの複雑さ、共同編集人数、必要な機能によって決まります。まず提出先のテンプレートが無料枠の時間内にコンパイルできるか試してください。
大学のメールアドレスで登録すれば必ず無料でアップグレードされますか?
いいえ。大学が対象の契約を提供していて、利用資格があり、メールまたは SSO の認証を完了する必要があります。大学のメールアドレスだけでは保証されません。
無料トライアルと無料版は同じですか?
異なります。無料版は $0 のプランです。現在案内されている有料プランの 7 日間トライアルは、事前にキャンセルしなければ終了時に課金されます。申込画面を確認し、キャンセルは Account > Subscription で行ってください。
有料プランを解約するとプロジェクトは消えますか?
公式料金ページの説明では、解約してもプロジェクトは削除されません。契約は支払済みの期間の終わりまで続き、その後の機能は残っている契約または無料版に応じて変わります。重要なソースは定期的にダウンロードしておきましょう。
まとめ:大学の契約を確認し、実際に必要な機能を選ぶ
一人での執筆や少人数の共同編集で正常にコンパイルできるなら、まず Overleaf の無料版から始められます。共同編集者の追加、全履歴、長いコンパイル時間、AI Assistant が必要になったら、大学契約と個人プランを確認しましょう。AI を使う LaTeX 作業を比較するなら、同じ小さなプロジェクトを EasyLaTeX でも試し、修正の質、PDF の結果、クレジット消費を見て判断してください。